「…」

(PP!)

〇〇さんからの『今夜は一緒にご飯食べに行こう!』のメッセージに『行きます!絶対行きます!』とすぐに返してスマホをしまう
まだ昼を少し過ぎたくらいなのに決まった予定に思わずニヤケそうになって襟を引っ張った

…〇〇さん
あの日雨の中救けたあの人は俺がヒーローとしての活動を始めて二日目の最後に救けた人だった

次の日にわざわざ事務所を探してお礼を言いに来てくれた優しい人。…多分、俺とは育ってきた環境が真逆の人
たまたまなのか何か理由があるのか分からないけど敵によく絡まれる彼女に会ううちに、優しさとあたたかさに触れるうちに"救けた一人"じゃなく"〇〇さん"になった

『沢山の人を助けてるものだし、何よりホークスの一部なんだから大事に決まってるよ』

…"なんのために"とは言わない人。そのためにある翼を大事にする手はいつまでたっても擽ったい

「…顔見たかー…」

いつの間にか好きになった人
俺以上に俺の事を大事にしてくれるあの人を大事にしたい。…叶うなら、あのあったかい人が幸せであってほしい

晴れた空が眩しくて日差しがあったかい
〇〇さんの事思い出しちゃったし、俺を好きになってくれなくていいから幸せになってくれなんて居るか居ないか分からない神に勝手に祈っとこうかな。幸せであれ、俺の好きな人女神