(アイス半分こしよ!)
…はんぶんこ、
(そう、半分こ!)
(パキッと真ん中で二つに分けられるアイスを割って差し出すとホークスはちょっと目を細めてる)
いいんですか?…こーゆーの、友だちと分けるんやろ
(なんとも言えない表情でまだ溶けない分けたそれを受け取らないホークスの手にギュッとほとんど無理矢理押し付けると笑顔が返ってきた)

アハハッ!食べる、食べますって!食べるから押し付けんでよぉ
分かりました、せっかくなんでいただきます
(溶けちゃいますしね、といつもの調子で言ったホークスが咥えた水色のアイスを隣で溶けないうちに齧った)
(サイダー味の甘さにちょっと手がベタついた気がして見上げるともう食べきったホークスが残った棒だけ咥えてぴこぴこ暇そうに上下に振ってた)
んは、見つかった!…ちょっとガキみたいでしたかねぇ、今の
(照れくさそうに口から手に渡ったホークスのアイスの棒には"はずれ"が書いてあった)
あ、バレました?
〇〇さんが食べ終わったら教えようと思ってたのに〜先に見ちゃダメでしょ
(ちょっと子供っぽく笑うホークスの頬に触れると嬉しそうに蕩けた笑顔に変わった)
…ん…冷たくて気持ちいです
…ねぇ〇〇さん?
あたりが出るまで休憩ん時にアイス食べましょーよ
今日は奢ってもらっちゃったんで、明日は俺が買ってきますよ
…そんな毎日じゃ太っちゃう?またまたァ、そんな事ないでしょ
でも、気になるなら早めにあたりが出るといいですねー?
いやぁ、また休憩の時の楽しみが増えちゃいました!
嬉しいですねェ
(サッと私の手からも食べきってなにも書かれてないアイスの棒が攫われた)
俺、ゴミ捨ててきちゃいますね!
(フワッと飛んで近くの公園に降りたホークスがトコトコとゴミ箱の方に近付いて行く)
(ミルクティーみたいな明るい色のふわふわした髪の毛と目立つ赤い翼を見下ろしながら今度はミルクティー味かいちご味のアイスでも半分こしようかなと考えてる最中にスマホが震えた)
『〇〇さん、なんか飲みますー?』
(届いたメッセージに『いつもの』と返事をした)
(まだ夏本番は先なのに暑い…)