かきごおり…

(ペンギンの形のかき氷機を用意すると傍に寄って来て少し背伸びしてじっとかき氷機を見つめてる)

お姉さん、ぺんぎんも鳥?
……鳥なんや…

…じゃ俺と同じで飛べる?……海ん中ば飛ぶ…?…ふぅん…

(ぱか)(頭の部分を開いて氷を入れてからしっかり閉じてゆっくりハンドルを回す)
(最初は固いけど、慣れてきてしまえばそうでもなくてゴリゴリ氷が削れる音がする)

……ふわふわしとー…雪みたい…

(きらきらした目に続けてると半分くらいたまった頃にクイッと裾を引かれた)
(フワッと隣に羽ばたいたまま並んできた)

お姉さん、俺もやりたか
…お姉さんだけじゃ大変やろ

(ふんす、と張り切った顔に場所を譲るとこくんと頷いた)
(小さな手でくるくる回して氷が削れると嬉しそうな目でそれを見てる姿はこういう事に馴染みがないんだとなんとなく思った)

…できた!お姉さん、できた!

(ぱぁあっと嬉しそうな笑顔で差し出された山になったかき氷にシロップを垂らしてあげた)

食べてごらん