名前:『wise Shark』

デモンズを31匹倒した


「おぉ、美味そうじゃん」


「よかったです」


(はなびの部屋で、四人で食事を食べた)

(日本の朝ご飯……といった食事だったが、はなびは美味しそうに食べている)

(花織は……、表情は暗いものの、食べてくれていた)



「えっと……、今日は、疲れてますよね」


「そういう時は、甘いものがいいと思うので……、デザートも用意してきました」


「まんじゅうか……。甘いものって言うからケーキか何かかと思ったけど、チョイスが渋いね」


「に、日本人らしく和食にしたので……、合うものをと……」


「ははっ、確かに。焼き鮭に白米に味噌汁出てきて、食後にケーキやビスケットじゃ変だもんな」


「ま、まだ早いですし……、お店も開いておらず、コンビニで買ったものなんですけどね……」


「まんじゅうとか、嫌いじゃないけど、買ったことないや」


「……あ、美味い」


「そ、それはよかったです」


「…………」


「…………いろはに聞いたんですか?」


「え…………?」


「このおまんじゅう……、いろはがよく、お礼にって、ウチに買ってきたものです」


「宿題見てくれたお礼とか、傘に入れてくれたお礼とか、魔法少女ものの映画を一緒に観に行ってくれたお礼とか」


「コンビニでもよく買えるし、いろはが一番好きなおまんじゅうだったから……」


「……いろはさんの好きなおまんじゅうでしたか」


「そりゃウチはおまんじゅう好きです……。でも別にこれは……」


「………………」


「っていうか、これしかネタないのかー!? 違うおまんじゅうも買ってきたらどうなのよー!」


「っ!」


「『だってあたしはこれが一番好きだもん! カオリンもおまんじゅう大好きでしょ?』」


「だからって毎回毎回おんなじの食べさせないでよー!!」


「……はぁ……はぁ……」


「…………もう二度と、そうやって、このおまんじゅう、持ってきてくれないんだなぁ……」



7話3