名前:『wise Shark』

デモンズを31匹倒した

(言ってから気づくが、自分ははなびの好物を知らなかった。……何が好きなのだろうか)



「…………そういえば、いろはさんがこっそり教えてくれました。『カオリンは和菓子派なんだよ』って」


(こっそり? そんなに大切な情報だったりするのだろうか)

(メアリーは、くすりと笑った)



「『handful hope』は、おばあちゃんっ子だそうです。そのため、洋よりも和を好むとか。……でも、恥ずかしいそうで、みんなの前では内緒にしているんだそうです」


「サポーターは、担当MS少女の身のまわりの世話もするということで……、いろはさんが、『handful hope』の目を盗んでこっそり教えてくれたんです」


「『カオリンは流行りものが大好きなんだけど、ほんとに好きなのはお団子とかおまんじゅうなんだよ。だからおやつに迷った時は和菓子を出してあげてね』って……」


「あ……、ああ、サポーターさんにばらしてしまいましたが……」


「…………いい人でしたね、いろはさんは……」


「最初は、場をかき乱す人だなって印象だったんですが……。決して悪気はなくて……。私含み、みんなと仲良くなりたがって……」


「正義感も強くて……、勇敢で……、まっすぐで…………」


「私は、そんな人を…………」


(メアリーの肩を叩き、その後のセリフを止める)


(花織は和菓子が好きなのか。なら、和食も好きだろうか?)

(それはわからないが、せっかくなら和菓子をさりげなく用意し、それに合わせて食事も準備しよう)

(お団子やおまんじゅうを手作りするのも、『花織の好物だから用意した』とばれかねない。和菓子は美味しい店から買ってこようか)

(メアリーに提案すると、メアリーは少し表情が和らいだ)



「そうですね。それでいきましょう……」



7話2b3