名前:『wise Shark』

デモンズを31匹倒した


「立てる……?」


(はなびがゆっくりと花織を下ろす。崩れ落ちそうで、慌ててはなびが支える)



「花織、MSオフにしよう……」


「…………」


(MSの起動には脳波を送信する必要があるが、オフにする時は少女が『オフにしたい』と思えばそれで可能だ)

(二人ともMSをオフにし、普通の少女へと戻る)

(花織は、まだはなびに支えられている)



「メアリー、アンタ花織のサポーターだろ。支えてあげて」


「あ、え、えっと……」


(メアリーは、自分が花織に触れていいのかためらっているようだ)

(花織が拒絶するなら仕方ないが……、そうでないのであれば、メアリーが支えるべきであろう)

(文字通りメアリーの背中を押した)



「サポーターさん……」


(メアリーは花織に近づく。そして、はなびと入れ替わるようにして、花織の体を支えた)

(花織は、拒絶しない。……ひとまず安心だ)



「じゃあ、救護室……行くんだよね」


「……ねぇ、提案があるんだけどさ……」


「……こっちに来てくれない?」


(はなびは、花織を連れていきたい場所があるのだろうか)

(メアリーと顔を見合わせた。今の状況下、はなびが変な場所に行きたがっているとは思えない)

(メアリーと頷き合い、花織を連れて、はなびについていくことにした)



7話:過ぎ去った現実
6話9