「授業ではないんですか？」



「え？　ええ、そうね。今日はゆっくりしましょう」


「そうですか。なら私は遠慮します」


「えっ……？」


「デモンズについては、機密情報扱いだ。どんなにネットで調べても出てこないし、出てきても信憑性がある情報かはわからない」


「……自由時間があるなら、資料室に行ってみたい。私がさっき戦ったデモンズについて、もっと詳しく知りたい」


「どんなデモンズと戦ったのー？　聞かせて聞かせてー」


「……そんな話は、歓迎会にふさわしくないだろう」


「そんなことないよー！　あたしMS少女だよ！　しかもはなびちゃんより一年先輩だし！　ここにゃんとセイラちゃんはさらに一年先輩だし、教官もいるしサポーターもいるし！」


「いや、そんな話はすべきでない。どうせ明日からはまた面白くないデモンズ退治に関する授業が始まる。今日くらい息抜きした方がいい」


「それははなびちゃんにも言えるセリフですけど……」


「私はいいんだ。その“面白くないこと”をしたくてしょうがなくて、ここにいるんだから」


「サポーター、資料室に案内してくれないか？」


「あ……、サポーターはひょっとして、歓迎会に参加したい？」


「だったらいいよ、場所だけ教えて。なに、私のことは気にしなくていい。息抜きは大切なんだよ」


（……どうしようか？）



資料室に案内します。
歓迎会に参加します。