「へっ」

「え? え? え? こ、この子、アイドルでしょ? この子よりウチがかわいいって、いうの?」

「…………っ」

「おーおー、耳までまっかっか」

「も、もうぅ~、そんな風に言われたら……、ウチどうすればいいのかわかんないよ~っ……!」

「ははは、ほんとかわいいな花織は」

「ふふっ、本当。花織ちゃんったらとってもかわいいんだから♡」

「もっ、もぉぅ! やぁぁぁん、メアリーたすけて~」

「あ、あはは……。……でも、花織さんは本当にかわいいですから」

「……あの。イコたんを踏み台にしないでほしいな」

「それで……、えっと、このイコちゃんを特校に?」

「ああ」

「この、“イコが一日あなたのためにライブします”券も当たってな……!!」

「まあ! それはすごいですね!」

「私の母校では、この時期には学園祭があった。そこでも芸能人を呼んで、ちょっとしたステージがあったよ」

「学園祭…………」

「親睦を深めるにもいいイベントだと思わないか?」

「…………確かにそうかもしれません! 少し話し合ってみます!」

「私もついていくよ! どうせその話をしにここを訪れたのだからな!」
(丹とマリオンは、忙しそうに校舎の方へ駆けていった)
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