名前:『wise Shark』

デモンズを31匹倒した

「お疲れ様です。本日も無事、デモンズを倒し切ることができましたね」



「えぇっと、今の時間って……」


「四時を過ぎましたね」


「じゃあ、この後は解散ですか?」


「あ、う、うん、そう……ね」


(何やら丹の歯切れが悪い。はなびたちと顔を見合わせて首を傾げる)



「デモンズがいるならまだやれますが」


「あ、そ、そうじゃないの!」


「デモンズとは関係ないんだけど……、少し気になることがあって……」


「気になることですか?」


「MS検査が義務化されて、今年度入ってきた子は多いでしょう?」


「そのせいだと思うんだけど……、周囲と打ち解けられない子が、思っていた以上にいるみたいで」


「はなびちゃんや花織ちゃんだって例外じゃないわ。……二人は、同じクラスの子と話す時間が取れないし、何より所属は二年生クラスとあって、なかなかグループに入れないでしょう?」


「あー……、でも、セイラさんやここあさんとはたまに遊ぶよ」


「それに別に花織がいるし……、サポーターとメアリーだって友達だろうし。花織だってそうだろ?」


「まあ……、別に孤立してるって感覚はないかな?」


「まぁ確かに、二人にはサポーターがいるからね……。はなびちゃんと花織ちゃんは、パートナーでもあるし」


「でも、一年生でサポーターを持つのは、あなたたち二人だけ。そして、同じ学校から来たという子も少ないし、どうしても……ね」


「何か、みんなが仲良くなれるいい案がないか考えていて……」


「ふむ、それならいい案があるかもしれない」



「あら、あなたは……」



15話1