
「でも、完全に強化装置でない……わけではありませんわ」

「あなたたちの思いがそのままMagna Spicaの力を増幅させ、デモンズへのダメージを一層強めます」

「その証拠が、先ほどの二人の合体技ですわ!」

「あんなの、普通のMS少女は絶対にできませんもの!」

「…………なんかよくわかんないんだけど」

「あなた方がわからなくても、ワタクシがわかっているからいいのですわ」

「とにかく、はなびと花織。あなたたちは、強大なデモンズにも対抗できる、そしてMagna Spicaの謎を解き明かす切り株ですわ」

「切り札ですね」

「どんどん戦闘して、データを集めてくださいな♪」

「最初は、一人でもいいかと思っていたけれど……、どうやら二人一緒の方が戦闘力が飛躍的に向上するようね」

「……それって、ウチとはなびがいれば、世界からデモンズを消すこともできるってこと……?」

「今までは正直、デモンズ全滅は夢の話みたいな部分がありましたけれど……。今回あなたたちがMagna Spicaへのアクセスを可能にしてくれたおかげで、それも夢ではなくなってきましたわね」

「ああそうそう。デモンズは神出鬼没でしょう?」

「むしろこちらから呼び出してけちょんけちょんにしてやれればとは思うのですが……」

「そのための試作第一号であった召喚機は、つい先ほど壊れてしまいましたわ」

「デモンズは黒いゲートを通ってこの世界とどこかの世界を行き来する」

「ゲートを通って間もなければ、無理矢理ゲートを開かせて召喚できるようにしたわけです」

「とりあえず、召喚自体は成功しましたし、原理は合っていたようですわね♪ あとは、向こうがゲートを開くに関係なく、こちらからゲートをこじ開けることができればとも思うのですが」

「ゲートをこじ開け、そのゲートに向かってあなたたちが先ほどのような攻撃を放てば――」

「……デモンズ駆逐も、夢ではないでしょう?」
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