(2月14日――バレンタインデー)
(学校が終わり、エリザと共にエリザの家に行く)

「ようこそいらっしゃいました、サポーター様」
(じいやさんの顔を見ると、緊張が高まってくる)
(エリザにばしんと背中を叩かれた)

「じい! 今日は何の日かわかりますの?」

「バレンタインデーですな。もちろんわかっていますとも」

「本日のおやつはチョコレートケーキです。早速切り分けましょう」

「も、もう……。それは何チョコですの?」

「ベルギーチョコレートを」

「そういう意味じゃありませんのー!」

「本名チョコとか、ギリギリチョコとか、なんかそういう……アレですの!」
(そんなチョコはさすがにないと思うのだが……)
(じいやさんはにこにこ笑いながら答えた)

「大切なお嬢様とサポーター様のために、心を込めて作らせていただいたものでございます」

「この場合、何と名付ければ良いのでしょうな」

「じゃあ、エリザサポーターチョコですの?」

「そうですな」
(微笑むじいやさん)
(エリザは、ちらりとこちらを窺っている)
じいやさんにチョコを渡すエリザがじいやさんにチョコを渡すまで待つ