(エリザが考える)

「……そもそも、あいつの好きなもの、喜ぶものが、ワタクシにもわからないのですわ」

「以前、プレゼントを贈ろうとしたことがあったのですが……、その時も一日街を歩いたものの、なかなか…………」

「というより、『じいはついてこないで』って言ったのに、じいったらこっそりついてきていたんですのよ」
(ああ、そんな話もしてもらったことがあった)
(エリザがかわいいのだろう)

「当然ですわ!」
(……でも、過保護なのはどうかと思う)

「全くですわ……」

「もうワタクシだっていい女ですのに」
(そこまで言うにはまだ少し早い気もするが)

「また休日に出かけるとなったら、こっそりついてきそうね……」

「……ねぇサポーター。ワタクシチャンサマの家に遊びに来る予定だったなら、これから時間あるでしょう?」

「ワタクシとデートしましょ! このまま買い出しや調査に出かけますわよ!」
(相変わらずいきなりだ)
(しかし、断る理由もなかったし、じいやさんに見つかるわけにもいかない。この下校時間こそ一番良い時間かもしれない)
(エリザに頷き、放課後デートという名のバレンタイン準備に出かけることにした)
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