(じいやさんがふっと笑う)

「本当に、サポーター様は不思議なお方です。……いつもお嬢様と一緒にいてくれてありがとうございます」

「お嬢様に良き友人ができて、わたくしは嬉しいです」

「……じいは?」

「じいは、サポーターのことを、どう思っているんですの?」
(エリザをたしなめるものの、その答えがじいやさんの口から聞きたいのも事実だった)

「もちろん、好いております……お嬢様のご友人として」

「ワタクシとしては、結婚してもらっても構わないんですのよ?」

「あ、で、でも、二人がワタクシの前からいなくなるのは嫌よ……?」

「ほっほっ……、まだサポーター様はお若い。もちろんお嬢様も。……そうした話も、まだ早すぎるでしょう」

「でも、本当にありがとうございます……。サポーター様のそうした気持ちをいただけたことが、わたくしはとても嬉しいです」

「……わたくしは、エリザお嬢様に、この雪船家に仕える身」

「なかなかそうした感情には応えられませぬが……」

「……ワタクシは、じいが幸せになれるなら、応えてもいいと思うんですのよ」

「……十分、幸せですよ。お嬢様がこうして健やかに成長してくださり、そして良き友人に恵まれており」

「……なんだか誤魔化されてる気がしますわね」

「ほほ……、まずはおやつになさいましょう」

「今日はわたくしも、お二人に素敵なおやつを用意していただけましたからな」
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