名前:坂田銀時

2個いちご牛乳を貢いだ



(ここが江戸かぁ・・・)

ターミナル駅から一歩出るとそこは人間と共に天人と呼ばれる異形たちが肩で風を切り歩く世界、江戸。

私、○○はそんな雪化粧をした江戸に上京してきたばかりの地方に住む田舎娘。

(やっぱりターミナルがあるから天人も多いなぁ)

私の故郷にも天人は居たけれど、ここまで違うとは思わなかった。

首に巻いたマフラーを口元まで上げると、その未知の世界へ足を進める。

今まで何となく生きてきた私は、そんな自分を変えたくて故郷でアルバイトをして上京の為のお金を貯めた。
そして、親の制止を振り切って今ここに居る。

とりあえず今からこれからお世話になる仕事先に挨拶に向かって、そのまま自宅となるアパートに行く予定だ。

まさかこの時は知り得なかった。

この先、一人の男性との出会いが私の運命を変えるなんて。

出会い2
出会い