(目を覚ますと、そこは自分に割り当てられた部屋だった)
ん。気が付いたでござるか。
(どうして、河上さんがここに居るのか謎だ)
「あの……私……」
あぁ。おぬしが廊下で倒れ、たまたま通りがかった晋助がここまで運んで来たのでござるよ。
「……高杉さんが? 」
そうでござる。
本来ならまた子が看病をするべきなのだろうが、今は所用で席を外していて、拙者しか適任が居なかったのでござるよ。
どうしても気になるのなら、しっかりと静養して治してから礼でも言いに行くと良いでござる。
「……はい」
(河上さんは、手元にある本に目を落とす)
(お言葉に甘えて、私は少しだけ眠ることにした)
風邪が治り……
◎熱を~続き