ある日、ホームに帰ったらヘスティア様が難しい顔をして一つの手紙を読んでいた。

○○「何読んでるんですか?」

ヘスティア「あぁ…○○君か、ちょっと神の宴の招待状が来ててね」

そう言いながら一つの手紙を渡してきた、なになに…主催者はアポロンで、眷属一人を連れて行く…か

○○「これあからさますぎませんかね?俺でも分かりますよ」

ヘスティア「だよねぇ…でもアポロンにはこの前ベル君を傷付けられているんだ、このまま黙ってる訳にはいかないよ」

○○「それはそうですね…それじゃあベルを連れてくんですか?」

ヘスティア「僕としてはベル君を目立たせたくないんだけど…この日は確か君とゆんゆん君は忙しんだろ?」

○○「まぁ、ゆんゆんとバルバトス様のとこのバーバラと、リリと一緒にダンジョン潜る予定でしたから…確かに忙しいですね」

この日じゃ無かったら代わりに行くんだけどなぁ…

ヘスティア「ルーン稼ぎも重要だ…この前のゴライアスとの戦いで手に入れたアレもあるだろ?」

○○「ええ、タリスマンの事ですね…これがどの位効力があるのか試したくて」

ヘスティア「だったらこっちは僕達に任せてくれ、君は万が一の為に力を付けていてほしいな」

○○「分かりました、皆の為に強くなってみせますよ!」

ヘスティア「うん、無理はしないでおくれよ?」



さて、取り敢えずこれからどうしようか…念の為にアミッドさんにポーション融通してくれないか聞いてみようかね…ナァーザさんはちょっと頼みにくいしなぁ
あ、そうだ…神の宴って一人連れてくんだよな?それならもしもアイズさんが連れていかれるなら…よし、良いこと考えたぞ


⏰⏰⏰





神の宴当日、ベルはカチコチに緊張していた、それもそのハズ…憧れのアイズと一緒に踊る事になったのだから!








ベル(な、なんでこんなぁ!?)

アイズ「…♪」

急遽開かれたダンスパーティ、ベルが他の人間に取られる前にロックオンしたアイズが、速攻でベルを攫いダンスに連行したのだ!

ヘスティア「な、なんでこんな…」

ロキ「アイズたん……これがドチビの眷属やなかったら…」

照れつつも一生懸命アイズの動きについて行こうとするベル、それが堪らなく可愛いと表情で語るアイズと、色々な意味で注目を集める二人であった











バルバトス「こういう時じゃないと思う存分飲めないからなぁ…うん、美味しい!」

ジン「ウェ……バルバトス様、余り羽目を外しては」

バルバトス「えー?何時ものようにウェンティって言っても良いんだよ?」

ジン「流石に他の神々がいる中で、そのように呼ぶのは…」

バルバトス「もー、相変わらず硬いんだからぁ」











モラクス「これは良い装飾だ…ファミリアにも同じ物を飾りたいな」

甘雨「この間そう言って新しい装飾を買ったばかりなのですが…」

モラクス「すまない、この装飾を買いたいのだが」

甘雨(あ、これまた残業する流れだ…)










バアル「あの…先程から何を飲んでいるのですか?」

綾人「ああ、此方タピオカミルクティー?という物らしいですよ。将軍様もどうぞ」

バアル「あ、ありがとうございます……ん、飲みにくいですね…」












アクア「ちょっと!何で私は檻に入れられなきゃならないのよ!私も混ぜなさいよ!お酒飲ませなさいってばぁ!!」

「申し訳ございませんが、主催者の意向でして…」

アクア「はぁ!?あいつ何時からそんなに偉くなった訳!?私を誰だと思ってるのよ!水の女神アクアよ!?今にも天罰がくだるわよ!!」

セシリー「その通りです!敬愛するアクア様になんたる仕打ちを…!毎日貴方の家にアクア様の素晴らしさが分かるまで、この「アクア様素晴らしチラシ」を貼ってやりますので!」

アクア「流石ねセシリー!」

(だ、だから関わりたくないんだ此奴らには…!)











エリス「ごめんなさい!先輩が迷惑を掛けてごめんなさい!!」

アイリス「ごめんなさい!アクア様がご迷惑をおかけして、ごめんなさい!!」

神々(あぁ…凄い癒される…♪)









アポロン「紳士淑女の諸君、よく集まってくれた!此度は趣向を変えてみたが、気に入って貰えただろうか?」


アポロンの登場に、会場全体がアポロンに注目した。


アクア「あー!アポロン!良くも私を閉じ込めてくれたわね!謝って!!それからアンタのお酒全部私に寄越して!!」

アポロン「なっ!檻に閉じ込めてもまだそんな元気があったのか!」

アクア「馬鹿ね!そんな程度で私が止まるわけ無いじゃないの!さぁ早く!私に謝りなさい!!」

アポロン「トラブルメーカーのお前を放置したら何をするか分からんだろう!?
くっ、話が逸れてしまったが…本題はこれだ、ヘスティア!この前はよくも私の眷属を怪我させてくれたな!」

ヘスティア「なぁっ!?何を言ってるんだ!手を出したのはそっちじゃないか!!」

アポロン「何を言うか!彼の怪我を見てもまだそのように言えるかな?」


アポロンがそう言うと、奥から一人の人間が全身に包帯を付け、松葉杖まで付けていかにも「自分は大怪我を負いました」と周囲にアピールしている

「痛てぇ、痛てぇよぉ…」

アポロン「おお、可哀想なルアン…こんな仕打ちをしたのに…其方は謝罪の一つもしない。そういう事だな?」

ヘスティア「するもんか!!」

アポロン「ならば仕方ない…我々アポロン・ファミリアはヘスティア・ファミリアに戦争遊戯ウォーゲーム
を仕掛ける!!」



戦争遊戯ウォーゲーム
、それが意味するのはファミリアvsファミリアの抗争を意味する…!



タケミカヅチ「馬鹿な…正気か?アポロン!」

ヘファイストス「っ…!ヘスティア…!」

ミアハ「むぅ…!」

ヘスティア、そしてベルと個人的関わりがある神はヘスティア達の身を案じ

バルバトス「ふぅん……戦争遊戯ウォーゲーム
かぁ…普段なら面白いんだけどなぁ」

バアル「…負け戦とは、思い切ったことをしますね…アポロン」

エリス「え、えぇ!?どうして…?」

○○の事を良く知る神々は、彼の異常性…そしてその彼に着いていけるベルの強さを正しく認識し、その彼が所属するファミリアに喧嘩を売る行為に疑問を覚える。


アクア「はぁ!?だったら私もやるわよアポロン!私に対してこんな舐めた事をしてただで済むとは思わないでよ!?」

アポロン「頼むから、黙っててくれ!!」

アクア「なぁんでよぉぉぉ!!!?」


若干一名、変な方向に走っていった


⏰⏰⏰








○○「今頃神の宴が終わった後…かな」

軽いダンジョンアタックを行った後、ゆんゆんとリリとバーバラは女の子だけで買い物をしたいと言って別れて行った。
荷物持ち位なら喜んでやるんだけど…どうしてか顔を赤くして断られた。何でだろうか?

まぁ、一人なのも久しぶりだし…ユーリやシャルルにまた稽古でも付けて貰おうかな…と考えていたら



バーバラ「○○君!大変!大変なの!!」

○○「バーバラ?」

慌てた様子でバーバラが駆け寄ってきた、ゆんゆんとリリはどうしたんだろうか?


バーバラ「リリちゃんが…攫われちゃったの!」

……は?







バーバラ「今ゆんゆんちゃんが必死になって後を追いかけて…え?」


リリを、攫った?
何処のどいつだ?
誰がやった?俺達に恨みを持った人間か?この前の奴等か?


ばちぃ!!!

バーバラ(な、なに…?○○君の魔法は、青白い雷じゃない…黄色い雷なのに…そ、それに…何時もの○○君じゃない、この冷たい感じは…?)

○○「バーバラ、ゆんゆんは何か言ってた?」

ゆんゆん「う、うん…ホームで待ってて欲しいって」

○○「うん……分かった」


ゆんゆんがそういうなら信じよう…彼女のステルス能力はピカイチだ、そうそう気付かれることは無い筈だ

何処の誰がやったかは分からないが…捻り潰してやる

戦争遊戯、前編3
戦争遊戯、前編2