さ、寒すぎ……っ!
なんで雪降ってんのよ!まだ時間じゃないでしょ?!遅いじゃないの、子猫ちゃん。私を退屈させないで頂戴。猫じゃない!雪の女王……ッ、どうしてこんなトコに居んのよ!?寒い日だからよ。理由になってない!あーもうっ!何よこのでっかい氷は!こんなとこで何してんのよ!私は悪くないわ。おや……アニマとセレナは知り合いなのか?
一体いつ知り合ったんだい?……まあ、いいか。あまり仲は良くなさそうだね。
セレナ、私も君に問おう……こんなところで何してるんだ。
木が必要だってメイドちゃんが言ってたわ。
邪魔しちゃったのよねー私。パーティするなんて知らなかったから。
これは罪滅ぼしよ。綺麗な木でしょ?
あら?でもこの木じゃ燃えないわね!パーティの料理にでも使うのかと思ってたのに……これはこれは、あらあら、残念ねえ。木……?
クリスマスツリーのことかしら……?くりすます? ええ、もしそうだとしたら……アンタの思惑は大失敗だわ。
アンタの用意したこの木は……燃えなくて残念どころか、とってもとっても素晴らしい、私達を喜ばせるのには最上級の木だってことよ。なんですって?このパーティでは綺麗な木を飾るのよ。モミの木を飾り付けるのが一般的だけど……この木もとっても綺麗。そう思わない?……あ、え、ああ、そうだね……?
うん、とても綺麗だよ、セレナ。私たちのために用意してくれたの?
違うわ。そうか、うん、ありがとう。
違うってば……!
あのメイド、騙したわね!「ありがとう」