◆花火しよう花火
アオバ、準備はできたかい?
当たり前だ。王よ、私を侮るな。 ふふ、ありがとう。それじゃあ始めようか。
……アオバは火の魔法が得意なんだよ。
調理に便利だろうと思ってそうしたのに……あの子ときたら『炭火があるのに魔法を使うのは愚の骨頂だ』なんて言ってまったく使おうとしないんだ。
*ドカーン*うわ、すごい音だよ。森中がびっくりしてると思う。
表の道や……周辺の町まで聞こえたんじゃないか?
君の住んでいた所ではこんな危険な遊びが流行っているのかい?君って……意外とハードなんだね。
……大丈夫かな。火事になったらどうしよう?
案ずるな。……うん、わかった。
大丈夫、アオバはしっかりしているから。
森も町も、きっと明日は大騒ぎだね。
これだけ騒げばもしかすると、君の知っている人がこの場所を見つけてくれるかも知れないな。
その時は……帰る時は……。
「
その時は?」