◆君が欲しい◆マルガレーテとお揃いの服が欲しい
私の古い身体は……壊れてしまってはいるが、グレーテルが作ってくれたものだから大切に保管していたんだ。
触ってごらん、埃だってすこしもかぶっていないよ。
服を作るのは時間がかかるから、とてもこのお祝いに間に合いそうになかったんだ。
それで……私が着古したものよりとても状態が良いから、コレが着ている服を君にあげようと思う。いいよね?
でも……やっぱり、身体をあげることはできないな。
……すまない。
作業場の棚にずっと入れていたから平気だと思っていたのだが、こんなものにも思い入れがあるらしい。手放すのを惜しいと思ってしまった。
代わりといっては難だが……今日は君とずっと一緒にいるよ。
もちろん、夜眠る時もね。
もし君が許してくれるのなら、君の……客人用のベッドで一緒に眠らせておくれ。
「
ありがとう」