ナンちゃんと、か……私もそう思っているよ。
ここで暮らしていれば何かしら魂が宿るのではないかと期待しているのだが、今はそのような気配は感じられない。
君も……彼女に興味がなかったとしても、一日に一度くらいは挨拶でもいいか何か話しかけてやってほしい。
……それはともかく。
彼女はどんな声をしているのだろうか……。
人形はね、形、材質、それから作り手の想いに応える魔法力で声が変わるんだ。
例えば誰かが私の身体を使ったとしたら……喋り方や発声方法の違いで少しは違って聞こえるかもしれないが、ソレは私の声で喋るだろう。
そういうわけだから……。
はい、そこの3人。トラフ、コノハ、アオバ。
君たちのことだよ。目を逸らさないで。
彼女の声がどのようなものか、私と****はとってもとっても興味があるんだ。
そこで、だ。私もこの子の声を聞きたいから、候補から外れることになるのが心苦しいのだが……君たちの中で誰かこの身体を使ってくれる子は居ないかな?
話し合いで決まらなければじゃんけんで負けた子で……あっ、こら、待ちなさい!
(メイド達は何も言わずに使用済みの食器を持って厨房に走り去ってしまった……)……仕方ないなぁ……。
残念だが、この子に魂が宿るのを待つしかなさそうだね。
◆おしゃべりを続ける