ふふ、魔王よ。
冥途の土産に私のフルコースを教えてやろう。
○○との『出会い』……それが私のフルコースの前菜だ。
全てはあの日から始まった。
○○からの『施し』……それがフルコースのスープ。
私が救世主の重荷に潰されそうだった時に作ってくれたスープの味は、今でも忘れない。
魚料理はこんな姿の私を受け入れてくれた○○の『温もり』……
フルコースの肉料理は今でも私の額に残るその感触……○○の『キス』
私のフルコースのメインはいつも……いつだって私に優しく微笑んでくれた……○○の『笑顔』
そして……どんな姿になっても私の味方をしてくれた……決して忘れない……○○の『励まし』
それが私のフルコースのサラダ。
こんな愚かな私を真っ当な道に戻そうとした○○の『教え』……それが私のデザート。
私のフルコースが永遠に揃う事はないだろう。
なぜなら昔のように皆で食事をする事という、狂おしい程に純粋な……○○の『夢』そのものが……私のフルコースのラスト、ドリンクだからな。
さらばだ魔王よ、お前は私が作る世界に必要ない。
私の世界は○○だけで……変わらずに私の心を満たし続けているのだから。
フルコース