……すまない○○、会いに来るのが遅れてしまった。
色々と片付けなくてはならない事が多くてな。

リリィキラー「……ポリュカ様、私は……」

ああ、少し席を外して貰えるか。
○○と二人きりで話をしたい。

リリィキラー「わかりました」

……さて、まずは感謝の言葉だな。
ありがとう○○。
魔族と人間の滅亡を防げたのはお前のおかげと言っても過言ではない。

戦争自体は止められなかったが、お前が必死に走り回って魔族と人間の仲を取り持とうとしたから、開始を遅らせることが出来た。
お前の親友達も協力してくれたおかげで、魔族と人間が滅びる前に戦争を止め、和平への道を進めたんだ。

お前は本当に英雄だよ、○○。
昔から大物になるとは思っていたが……

そうだ、トーデイラもお前の事を褒めていたぞ。
人間だけでなく、魔族の救世主でもあるんだ。
……そして、私の命の恩人でもある。

グイーネだったか。
館であいつに襲われた時は死を覚悟したよ。
お前が間に合わなければどうなっていたか。



……すまないな。
お前はこれだけの事をやってくれたのに、私はお前を助けられなかった。
魔族と人間の共存をよく思わない者が、お前を狙うなど予想出来た事だったのに。

お前の犠牲は無駄にしない。
ここから、魔族と人間が共存する世界を作り出す。
お前の親友達も協力すると約束してくれた。
だから……天国で見守っていてくれ。
○○の意志は私達で継ぐ。

……そろそろ行くよ。
次来る時は、お前の親友達と一緒に来よう。
またな、○○。
あったかもしれない未来