あ、気が付いた?さっきまでアンタ寝てたのよ…
なによその目、何も知らない赤ん坊みたいな…そんな目アンタには似合わないっての。
……アタシは三好夏凜、アンタの友人よ。
関係としては同じ部活仲間って所…何も知らないでしょうし、少し位なら質問に答えても良いわよ?
……質問って何って、そっから分かんないのね…それじゃあ色々と教えてあげるわよ。生きていく上で必要な事を。
………こんな所かしら、とりあえず目にした物を何でも口に入れない、お金は大切、分からない事があったり困った事があったら真っ先に相談する。これだけ覚えていれば十分でしょ?
じゃあアタシはこれで帰るわよ。
そんな顔しなくてもまた明日来るわよ、絶対に…じゃあね○○
(ガチャッ
銀「あ、夏凜……○○は中にいるのか?」
夏凜「ええ、いるわよ……何よその顔。普段の元気はどこ行ったの?」
銀「だって、○○何も覚えてないって……須美の時よりも酷いって聞いて……しかも、散花じゃないから戻るか本当に分からないって……」
夏凜「そんな心配は無用よ。アタシ達は何度も奇跡を起こしてきてるのよ?今回だってひょっこり元に戻るに決まってるわ。大体○○は何時もトラブルを持ってくるんだから…今回も似たようなものよ」
銀「そっか、そうだよ…な……うん、あたし、○○に会ってくる!
ありがと、夏凜」
夏凜「別に良いわよ、それじゃごゆっくり」

ああ、駄目だ……一人になると、我慢が出来ない。
アタシは三好夏凜。強くなきゃいけない。他の皆が参ってる中、アタシだけはきちんと受け止めて、心を強く保とうとした……でも、やっぱりダメ。
今だけ、今だけ…一人きりの今だけなら、ないても、いい、よね?
○○……
○○ぅ……!