これは、失敗を繰り返す物語である。神浜市で存在が消えた後に連邦生徒会長に呼び出された、青春の物語。

何故か大人になったといえど、心は子供の逆コナン状態に。先生といっても20代位の見た目騎士くんだからな!ハ、ハゲてねーから!!!

最初の世界

そんな事もあって女の子にすぐデレデレしちゃう残念な大人だよ。おじさんもそんな大人信用出来ないね
だから、失敗した。アビドスでは

ゲームは千景とやってたから楽しいし、なんなら自分もゲームを作る!そうすれば売れるゲーム作れるよね!
だから、失敗した。ミレニアムでは

勉強は苦手だったけど、勇者部や灯花に教えて貰ってたから、この範囲は出来るよ!だから任せて!
だから、失敗した。トリニティでは

勇者になって戦えるけど、それだけだから戦術指揮とか分かんないよ!突っ込んで倒せば良いだろぉ!?
だから、失敗した。RABBIT小隊では

次は上手くやるために、尊敬する大人の先生の……安芸先生の真似事をしてみた。あの先生の通りにやれば、きっと大丈夫だ。

所詮真似事だ、大人を信用しておらず警戒しているホシノには見抜かれる。

所詮付けやけだ、そのような精神性ではリオの信念には勝てない。

所詮大人の真似をした子供だ。そのような事ではサオリ達を救う事は出来ない。

所詮戦術の素人だ、そのような事ではRABBIT小隊から信頼を得ることは出来ない。


何故か、失敗したら、最初の時に戻ってくる
だから成功するまで色々と試した

悲劇が起こる前に、行動をしたりした。
無駄だ、ここに来る前にはアビドスは地獄にいる


生徒達の結束を深めるため、シャーレに招き生徒間の交流を深めてみた。
無駄だ、そうしている間にゲーム部は消え、アリスが魔王になってしまう



生徒達を巻き込まないため、独りで戦った
だがその方法では、アリウス・スクワッドとミカを救う事は出来ない。


戦術指揮を学び、RABBIT小隊の為に腕を振るった
だがその方法では、まだその道のプロフェッショナル達…fox小隊には及ばない

何度も、何度も、思考して

何度も何度も、繰り返して

何度も何度も献身して

あることに気がついた


もう何年分繰り返しているんだっけ…?

心は摩耗し、年月を重ね、気が付いたら子供の頃の純粋な心は消えていた
今心にあるのは、ただただ生徒達を守る。

それだけを考えた、それだけを心に秘めた

……一人の「大人」の姿だった

……だからか、そこにはカードがあった

全てをひっくり返せる、大人のカードが

それを使うと、一時的とはいえ、かつての幼なじみと戦友が助けに来てくれる

変わらない姿で

変わらない心で

結城友奈は人の心に寄り添うことが出来る。心に傷を負っている生徒達に寄り添う姿を、自分に見せてくれる。

乃木若葉は信念の貫き方を教えてくれる。お陰でより一層、生徒達を救う事を考えられるようになった

楠芽吹はさすがは大人数を纏める隊長だ、自分の足りない所を指摘してくれて、改善を施してくれた。
これは自分では出来なかった事だ

環いろはの治癒能力は、生徒のヘイローが壊れたとしても、治せる。そういう能力だからだ
これは自分では出来なかった事だ

全てだ、全てが大人のカードの力で解決できる。生徒達を守れる

………だが、ある一人の男が言った
そのカードを多用することは、危険だと





赤に染まった

生徒達は全員呑まれた

あの「色彩」に

これは、自分のミスだった

手に入れた力に酔って、自分の力で解決しようとしないで

目先の楽に逃げて

その結果が、これだ

自分は今…………


……………だが、大人は失敗から学ぶ

だからこそ、次の世界でやる事は決まった。

……繰り返しても、体に出来た傷は残るのだなと…何処か自分の体の事を他人事のように考えていたが

アビドスでは正しい立ち回りができたと思う。これで当面の問題は解決できただろう

……何故かホシノが泣きそうな目をして自分を見ていた

ミレニアムでは正しい立ち回りができたと思う。これで当面の問題は解決できただろう

……何故かアリスが決意を込めた表情で自分を見ていた

トリニティでは正しい立ち回りができたと思う。これで当面の問題は解決できただろう

……何故かミカが自分から離れようとしなかった

SRTでは正しい立ち回りができたと思う。これで当面の問題は解決できただろう

……何故かミヤコが事ある毎に行き先に着いてきた

後は、もう……終わりだ。そう思っていた所に
「色彩」が、来た

そして、対峙した

もう一人のシロコと

プレナパデスと



…………

自分の道は、これで良い

ようやくだ、ようやく……生徒達を守れる未来に来られた

きっと、貴方もそうなのだろう?

だって、貴方は、自分なのだから

……ああ、分かっている

これで、最後だ

今までは使えなかった。きっとキヴォトスが全く別の世界だったから

でも、ここには……自分と、プレナパデスがいる

だから、使える




"【満開】」"





後は、ここまでずっと支えてくれたアロナとA.R.O.N.Aを、生徒に託すだけだ
満開は奇跡を起こす。この箱にいる存在も助けられて…生徒達に託せるような奇跡も起こせるんだ
だって……もう皆は、自分がいなくても歩けるだろう?皆は考えられないくらいに強くなったから……ね

自分は彼の思いを託された






生徒を助けて欲しい。自分はどうなっても良いから


……きっと、「本物の大人」ならば、安芸先生のような大人ならば

生徒達を、よろしくお願いします。

……と言っていただろう

だが、自分は……「偽物の大人」だ
だからどうしても、自分を薪に焚べる事しか…分からないんだ

【ねぇ、アロナ。自分は先生でいられたかな?】


やめて、ください!お願いですから……こっちに来て!今ならA.R.O.N.Aと力を合わせて、先生を助けられ…!

【でも、それをすると…最悪アロナ達も死んでしまうよ
それに危険もあるでしょ?だったら初めから自分は君達を助ける道を選ぶ。】


嫌ですっ!!こんな、こんなの……あんまりじゃないですか!!

【そうかもしれない、でもね……これでいいんだ。だって…もう自分には……青春の物語なんて、似合わないから…ね】





それが、最後の言葉だった

流星は、二人の少女を乗せて進む

それは、ある事象のトリガーだった

満開は、奇跡を起こす。それが何であれ……
その奇跡は、シッテムの箱を地上に戻す事
そして

生徒達に、今まで繰り返した先生の足跡を、記憶という形で見せつける物だったから……それが連邦生徒会長の、願いだったから





だがもう、先生はいない。

この話は、それでお終い。





ドトウおしまい、おしまいでーす

この男がどれだけ女の子を曇らせたか(ブルアカ編)