(戦場に出ると言うことは常に死と隣合わせ

わかっていた筈だった
理解しているつもりだった

親しい者との無惨な別れも)


………マスター



(その声の主に縋る様に手を伸ばすと
応えるように身体を包み込まれた


ーあたたかい


プツンと理性の糸が切れ涙の膜が決壊した)


……………


(苦しい)


…ああ


(苦しいよ)


……そうだな


(辛いんだ どうしようもなく)


……………ッ


…………………………



(マークスは何も言わなかった
ただ 彼の身体は小さく震えていた)

苦しい