(——…………?
目が覚めると見知らぬ部屋で、手足を縛られていた。)
「……ククッ、目ェ覚めたかよ。
真選組副長のお姫様よォ。」
(声のする方に目を向けると、視線の先に月の光を浴び、こちらを見つめる片目を隠した男がいる。
……土方さんから聞いたことがある。鬼兵隊の高杉晋助だ…。)
高杉「…おいおい、そんな怯えた目で見るなよ。安心しな、取って食ったりはしねェ。
ちょっとばかし、お前さんに興味があってねェ。
ぜひ話を聞きたいと思ってなァ。
…新選組副長さんについて、知ってること全部話してもらおうか?」
(…ゆっくりとこちらに近づいてくると、そっと顎に手をかけ、無理やり上を向かされる。)
「…ほら、もっとちゃんと顔見せな。
…ほぅ、副長さんの心を鷲掴みにした理由が分かった気がするぜ。
なかなか可愛い顔してるじゃねェか。
…気に入った。お前には俺の気が済むまでこの船にいてもらう。
…抵抗しても無駄だぜ。お前に拒否権はねェんだ。」
(スッと手に持っていた刀を首筋に当てられる。)
「…精々、副長さんが助けに来てくれることを祈るんだなァ。
…まァ、無理だろうけどな。…ククッ」
(不敵な笑みを浮かべ部屋を出て行った。)
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