名前:ジェイド・リーチ

海底50万マイル

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おや。……人魚に向かってその言葉は、随分と怖いもの知らずですねえ。
いいんですか?
さすがに昔ほど強力なことは出来ませんが、それでも耐性の無いあなたが相手となればそれなりのことは出来てしまいそうですが。
……まあ、監督生さん本人のご希望ですから、どうなろうと僕は構いませんが。
ここではなんですから、人目のつかないところに行きましょうか。
(……と言うジェイドに連れられて鏡を潜ると、着いた先はラウンジのキッチンだった。昼間は人が居ないようで、自分たちの他には誰も居ない。
 マジカルペンをひと振りしてドアの鍵をかけたジェイドは、ゆっくりとした仕草で人差し指をこちらの唇に押し当てて「僕と監督生さん、二人だけの秘密ですよ」と潜めた声で囁いた。



 一体何をするのかと思っていたら、ジェイドはキッチンの冷蔵庫の奥から引っ張り出してきた材料を手際良く調理して、二人分のポークステーキを並べた。美味しそうな匂いに、お昼時なのも加わって自然とお腹が鳴る……ジェイドはにこにこしながら「どうぞ、お召し上がりください。まあ、次の授業には間に合わなくなりますけど……どうします?」と言ってカトラリーを差し出してきた)