色仕掛け……ねえ。
(いつものように、ふふ、と笑ったジェイドはこちらに詰め寄ってきて壁まで追いやると、まるで逃がさないとでも言うように壁に片方の手をついて、身をかがめた。同時に脚の間に膝が割り込んでくる。
それからもう片方の手でゆっくりと輪郭を辿るように顔に触れてくる。手袋に包まれた指先が耳元をくすぐって、首筋に下りて、シャツの襟を撫でた後、ネクタイを緩められた)
監督生さんはこういうことをお望みですか?ふふ……悪い子ですねえ。
このまま……本当に食べてしまいましょうか?
いつも思っていたんですよねえ……あなたのことを頭の天辺から爪先まで、全て僕のものに出来たらいいのにと。
(すぐ傍でわざとらしいくらいに吐息混じりの声がしてくすぐったい……と思っていたら、ふう、と熱っぽい息を吹き掛けられた。それに混じって衣擦れとピアスの揺れる音がする)
────なんて。
こんな感じで良かったですか?ふふ。
好奇心旺盛なのは結構ですが、もう少し身の振り方を考えたほうがいいですよ。何かあってからでは遅いんですから。ね。
(不意に解放された。ジェイドは身体を離すとこちらのネクタイを直して、何事も無かったみたいににこにこしている……)
ごちそうさまでした…腰を抜かす