名前:ジェイド・リーチ

海底50万マイル

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おや。……それは有名ブランドのものですね。
この時期になると色んなところが贈り物用の商品を売り出しますけど、そのブランドのチョコレートはすぐに売り切れてしまうのだとケイトさんがおっしゃっていました。
もしかしてグリムくんへのご褒美か何かですか?
(……と言うジェイドに高級感のある箱を差し出した。グリムではなく、ジェイドのために用意したのだと言えば、ジェイドは目を丸くした)

……僕に、ですか?
ああ、嫌なわけではなくて……あなたに気を遣わせてしまったのかと……。
……いえ。こんなことを言うのは不粋でしたね。
ありがとうございます、監督生さん。
実はこれ、僕も買うかどうか、悩んでいたところなんです。
大変評判がいいので、どれほど美味しいのか気になっていて。
……ところで、これはちょっとしたご提案なんですが、今からお茶などいかがでしょう?
こうして素敵なお菓子もあることですし……せっかくですから、半分こしませんか?
(そう言うジェイドはチョコレートの箱を受け取ると、箱にかけられたリボンを優しく撫でた)

一人で食べてもきっと美味しいでしょうけど、あなたと一緒のほうがもっと美味しいと思うんです。
好きな人と何かを分かち合うことの喜びは、あなたのほうがよくご存知かと思いますが。