(ヴィルに案内された先で会うことになった男性は有名俳優でもあり、ヴィルの父でもあるエリック・ヴェニューだった。エリックは穏やかな態度であまり畏まらずに楽にしてほしい、と優しく告げた。
そんな中でグリムの「腹が減った!」という言葉を合図にして食事が始まることとなった。
メニューの中から好きなように選ぶとしばらくの後に目の前に食事が運ばれてきた。こんなふうにしっかりとした形式の食事は学園では無かったから、テーブルマナーに気をつけるように……時折ヴィルやアズール、ジャミルの仕草を見たりしつつ、運ばれてくるものをゆっくりと口に運ぶ。
こちらが迷う素振りをすると、誰かしらがそっと正しいマナーを教えてくれる……)
うま!……いんだけど、テーブルマナーってあんま実践することなかったからな〜。
……先輩たちのあの生ぬるーい感じの眼差し、酷くね?
つーか先輩たち、オレと監督生とで対応違い過ぎません?
オレも可愛い後輩でしょ。おや。では、可愛い後輩の今後を思って、学園に戻った暁にはリドルさんに口添えをしておきましょう。
エースさんがしっかりと実践を交えてテーブルマナーを学びたいとおっしゃっていましたよ、と。
……監督生さん、あまり緊張しなくていいですよ。
エリックさんもフランクにとおっしゃってくださっていますから。ほらもうオレと対応違うじゃん!→私もリドル先輩に教えてもらいたい…料理を一口食べる度に幸せそうな顔をする