フロイド、知ってますか?
監督生さん、この時が一番可愛く撮れるんですよ。
それから、不意打ちで撮った時の彼女もお気に入りです。
え、知らね。
オレ、いちいち写真撮らねえもん。
……呼んだらさあ、こっち寄ってくるじゃん。
そん時の顔は可愛いなって思うけど。
ふふ。わかります。
何の用も無いのについ呼んでしまいたくなりますよね。
食事をしている時も、グリムくんと遊んでいる時も、エースくんやデュースくんと談笑している時も……どれも可愛く撮れるようになりました。
……僕、案外フォトグラファーの才能があるのかもしれません。
……それ、小エビちゃん専属でしょ。
つーか、どんな小エビちゃんでも可愛いって言うじゃん。
アテになんねーよ。
…………で?せっかくだから聞いてやるけど、一番のお気に入りってどれ?
…………これですかね。
へー。……イイじゃん。
案外フォトグラファーの才能あるんじゃね?
さっきアテにならないって言ったくせに。
そうだっけ?
そんな前のこともう忘れちゃった〜。
真っ直ぐに僕を見つめて、僕の名前を呼んでくれる時の。
彼女の瞳の中に居ることを許されている瞬間が、一番のお気に入りだ。
きっと、この先もずっと、変わることなく。