お祝い、ありがとうございます。
あなたからの言葉は他の誰とも違う、特別さがありますね。
……ふふ。
今日この日をあなたと過ごせるのが嬉しくて堪らないのに、その上、お祝いまでしていただけるなんて。
……ねえ、監督生さん。もう一度。
あなたのその口からおめでとうと言ってくれませんか?
(ねだられたのでもう一度言うと、ジェイドは心底嬉しそうに笑ってこちらに歩み寄ってきた。こつ、と靴音が鳴って、互いの体温がわかるくらい近くに詰め寄られる。と、ジェイドはこちらの頬を両手で包むようにして触れてきて、そのまま顔を上へ向けさせられた。
ジェイドの髪がさらりと頬に落ちてきて、くすぐったいと思うのとほとんど同時に右目の端っこに何か柔らかい感触がした。……口付けられたみたいだ)
……誕生日プレゼントはこれで。
物は結構ですから、……今日は、これくらいのことは許してください。
(甘く緩められた眼差しで見つめてくるジェイドは静かに一歩離れると、こちらの右手を掬うように取り上げて、手首にも唇をくっ付けてきた)
…………すみません。
少しはしゃぎ過ぎましたね。
……料理はまだたくさんありますから、どうぞゆっくりしていってください。
今日はお越しくださってありがとうございました。
メッシュにキスする