子分、オメーさっきから何か甘い匂いがするんだゾ。
何か食いもん持ってんのか?なあなあ。
(すん、と鼻を揺らして言うグリムにトリュフチョコを差し出した。今日はバレンタインだからそのプレゼントだと言えば、グリムは真ん丸な瞳をぱちんと瞬かせた)
ふなっ。
バレンタイン……?ってのは、食いもんが貰える日なのか?
ハロウィーンみてえですげえ日なんだゾ!
(厳密には違うけど……当たらずとも遠からずかな……なんて話しながら、談話室へ続く廊下を一緒に歩く。あげたチョコレートの包装を大事そうにぎゅっと抱きしめるグリムは、ご機嫌そうに尻尾を揺らしてこちらを見上げた)
ありがとな、子分。
……へへ。せっかくなら一緒に食うんだゾ。
こ、こういう時にこそ親分としての器のデカさってのを見せとかねーとだからな!