おや。何だか甘い、いい匂いがするな、と思っていましたけど、監督生さんからだったんですね。
小エビちゃんがオレらに作ってくれたんだって。
健気で優しい小エビだねえ?ふふ。
早く切り分けて食べようよ。
では、今頃VIPルームで紙の枚数を数えているアズールにも声をかけてきましょう。
……あなたからの、それも手作りと聞けばきっと頑丈な蛸壺から簡単に引っ張り出せると思います。それはもう、するっと。ふふふ。
じゃあ小エビちゃんはここでオレとお茶会の準備ね。
はいこれで上手に四等分にしてね。
(ケーキナイフを手渡してきたフロイドは、慣れた仕草で魔法を使ってティーセットの用意を始めた。それを見たジェイドは「よろしくお願いしますね」と言い残して、恐らくはVIPルームへ向かって行った。
……三分もしないうちにアズールが現れて、ジェイドがほらねと言わんばかりにぱちりとウインクをする。)
……ふふふ。
僕たち、監督生さんのことをとっても気に入ってますから。
それはアズールも例外なく、ですよ。