逃がしてやろーか？

（突然後ろから声をかけられヒュッと喉が鳴る）

（さっきまで誰もいなかったのに）

つーかお前だれー？

ここで何してんの？

（目尻を下げ微笑みをたたえた男は一見優しそうに見えるが、その目の奥は笑っていない）

…ま、いーや。マイキーいないんなら帰るわ。

（ヒラヒラと緩く手を振りながら男は出ていった）

ここから逃がして