(…コンコン、ガチャッ)
○○さん、入りますよ?(朝から身体の怠さでベッドから出られず、会社への休みの連絡をして丁度電話を切ったところで春千夜くんが寝室に入ってきた)
熱は測りましたか?薬と冷えピタも持ってきましたよ。(おでこに手のひらを当てられた)
…やっぱり熱いですね。
汗もかいてるし、一回着替えましょうか。(そう言って替えのパジャマを差し出される)
(……。)
…○○さん?おーい、聞こえてます?(目の前で春千夜くんがヒラヒラと手を振っているが、頭がぼーっとして働かない)
…重症ですね。
もう俺が着替えさせるんで、とりあえず向こう向いてボタン外して。(座ったままくるりと身体を後ろ向きにさせられたので、とりあえず前のボタンに手をかけてみるが視界がぼやけて上手くいかない)
(しばらくもたもたしていると、後ろから春千夜くんの手が伸びてきた)
まったく、世話がかかるんですから。
…触らないんで、安心してくださいね?(そう言って後ろから春千夜くんがボタンをひとつひとつと外してきて、着ていたパジャマがパサリとベッドに落ちた)
(急に空気に触れた身体がぶるっと震える)
あ、ごめんなさい。
…○○さん、背中綺麗ですね。
ふふっ、触らないとか言って思わず触っちゃいそうになりました。
…はい、出来ましたよ。もう横になっていいですから。(そんなことを話しながら替えのパジャマを着せられ、またベッドに寝かされた)
……早く治して元気になって。
苦しそうな○○さんはあんまり見たくないんです。
…俺はずっとそばにいますから。(布団から出した手をぎゅっと握られ、安心感からか薬を飲んだからかウトウトと眠気に襲われてそのまま目を閉じた…
)