ざっけんな!!マジで!!

(会って早々、大声で怒鳴りつけられてビクッと体が震える。
恐る恐る竜胆の目を見ると、蘭さんと同じ紫色の瞳は怒りに染まり眉もいつも以上に吊り上がっていた。
見なきゃ良かった…と後悔してると、目が合った彼に「オイ!!」と再び大声で怒鳴られる)

蘭「竜胆。もーちょい声小さくな」

(「目立ちすぎ。そろそろ駅員の奴寄ってくるぞ」と蘭さんが注意すると、竜胆はぐっと唇を噛んでからガシガシ頭をかいた)

…、ッチ!

……言いたいことは色々あるけど、まずさぁ。アイツらに好き勝手言われて、なんで言い返すことすらしないでオレの前から消えたんだよ?
あの時さぁ、オレすげーショックだったよ。やっぱり二人には釣り合わないとか意味不明なこと言ってこっちが待てっつってんのも聞かないでさっさといなくなりやがって

ショックの余りしばらく体固まったわ。何が起こってんのかと思った

…オレは、○○と来てたのにさ
お前と今夜一緒に祭り楽しめるんだって、何日も前からずっとワクワクしてて、やっとこの日が来たってのに

何だよ、これ。なんでこんな思いしなきゃいけないの?
オレが好きなのはあんな女どもじゃなくて○○なのに、なんでオレの側にいてくれない?

不釣り合い…なんて、どうしてお前に言われなきゃいけないんだよ…!
一番言われたくない相手に、どうしてそんなこと…ッ

(グスッ、と鼻をすすり涙を拭う竜胆。その姿が痛々しくて、罪悪感を覚え始めた)






俺もコイツと同じ気持ちだぜ、○○さん

俺らは今日、アンタと過ごすためにこんなカッコしてショボい祭りのショボい花火大会なんか見に来てんの
本音を言うとな、どーでもいいんだよこんな祭り。でもアンタがいるから、○○さんが俺らのためにオシャレして隣で笑っていてくれるから、どこにいたって楽しく過ごすことが出来んの

俺の言ってる意味分かるよな?分からないとは言わせねえぜ。俺らと違って大人なんだからよ


知らない女の子たちが近づいてくる5