(風邪をひいてしまった。夏だから気温は高いけど寒気がするので冷房を切って布団に包まる。
今日は休みで二人とご飯を食べに行く約束をしてたけど、さっき断りの連絡を入れた。
ドタキャンして罪悪感があるけど風邪を移したらそっちのほうが申し訳ない…)
(熱を計ったら38度もあった。今日は一日寝てなきゃな…。
次の仕事までに下がってますようにと祈りながら寝返りを打つと、玄関のほうからガチャッと鍵を回す音が聞こえた。
…うちの合鍵を持っている人間なんて、一人しか思い当たらない。
まさか、と思って体を起こすと「うわ、暑っち」「へえ、ここが○○さんの部屋かー」と二人の男の声が聞こえた。足音が近づいてくる)
あ、いたいた。…って、なんで起きてんだよ?
風邪ひいたんだろ。寝てろよ
(竜胆…どうして…)
見舞いに来たに決まってんじゃん
○○から
「風邪ひいた」なんて連絡来たらそりゃ心配するよ。なぁ兄貴?
お邪魔しまぁす。竜胆と二人でバイク飛ばして来ちゃった〜
○○さん大丈夫?竜胆の言う通り寝てなきゃダメだよ。熱もあんだろ?
(そう言って私の元へ近づいてくる。おでこに蘭さんの大きな手を当てられた)
うん、けっこー熱いな。何度?
(38度くらい…)
竜「うわ高!」
立派な風邪だな
(ほら寝てて、とベッドに優しく体を倒された。汗で肌に張り付いた前髪を手で退けてくれる)
俺ら、来る途中で色々買ってきたけど…ヒト看病したことなんて無いからどーすりゃいいのかイマイチ分かんねえんだ
だから何かして欲しいこととか食いたいモンあったらガマンしないで言って
竜「つかこの部屋暑くね?冷房切ってて大丈夫なの?」
風邪だから寒気すんだろなぁ。可哀想に
(ゴメンね…二人とも暑いでしょう?私のことは気にせずクーラーでも付けてくれて大丈夫だか、…あっ)
(私の言葉を遮るように、蘭さんがおでこに何かを乗せてきた。
ひんやりして気持ちいい…冷却シート?)
アンタは今自分のことだけ考えときゃいーの
…俺らのこと気にかけてくれんのは嬉しいけどさ
竜「そーそー。オレらは普段ケンカで鍛えてっから○○より体力あるしダイジョーブ」
(二人は笑ってそう言ってくれた。
…それじゃあ、申し訳ないけど今日は二人に甘えちゃおうかな)
薬飲まなきゃいけないから何か食べないと…汗かいたから着替えたいな…喉がかわいたかも…へぇ〜くしょーーーい!!!そういえば蘭さんウチに来たの初めてだよね?