蘭「つー訳で、オラ施しだ。食え」

望月「…オマエらの女、母親みたいだな…」

竜胆「『オマエら』じゃなくてオレ！オレの！」

鶴蝶「ははっ！ありがとうございますって伝えておいてくれ」

蘭「ハイ、大将の分」

イザナ「…」

蘭「（良かった、受け取ってはくれた）オマエら味わって食えよ。残したらコロスぞ」

竜胆「え〜、オレら以外の男が○○のチョコの味知ってるとかヤだから味わわなくていいよ。残して。オレが食うから」

望月「拗らせすぎだろコイツ」

鶴蝶「？オイ獅音どうした、さっきから黙って突っ立って。腹でも痛えのか？」

獅音「……オレ、バレンタインチョコ貰ったの初めて」

蘭「えっ」

竜胆「えっ」

望月「えっ」

鶴蝶「えっ」

イザナ「えっ」

望月「ウソだろ…？オレですら貰ったことあるぞ…」

竜胆「モッチー！シッ！」

蘭「俺と竜胆なんか毎年前もって断ってても渡してくる女いるのに…マジのガチでチョコ貰ったことない男この世にいるんだ…ツチノコ的な都市伝説だと思ってた…」

イザナ「……その、なんだ。この間は殴っちまって悪かったな獅音」

鶴蝶「イザナが謝った…！？（台風でも来るのか！？）」

獅音「こんな美味いチョコ食ったの初めてっ…！犯罪的だ…美味すぎるっ…！」

蘭「泣いちゃった」

獅音「竜胆、○○さんに「ホワイトデー100倍にして返します」って伝えておいてくれ…」

竜胆「はぁ！？ぜってーイヤ！！それただの義理チョコっすよ！？義理！！お返しなんかする必要ないの！！オレの女に色目使ったらいくらセンパイでもタダじゃおかねえっすよ！？」

獅音「蘭、バレンタインチョコに返すモノって何あげればいいんだ？女が喜びそうなもんっつったらやっぱバラの花束とか？」

蘭「さァ、お返しなんか(そんなの)したことないから分かんね」

望月（義理チョコやって薔薇の花束返ってきたらビビるだろうな…）






…（もぐもぐ）

蘭「…どお？大将。手作りだって言ってたけど…あっ、勿論変なモンは入ってないぜ？彼女、そういう女じゃねえから」

まあまあ

蘭「まぁまぁか〜〜〜（良かった〜「クソまじい、ドブ水で作ったのか」とか「オレに何処の馬の骨だか分かんねえ女の手作りなんぞ渡すんじゃねえ。その女もろともテメェら兄弟もホワイトデーに地獄見せてやるからな」とか言われなくて）」

……（もぐもぐ）