「ラブラブ中申し訳ないけど、」

「わっ！」

「きゃあっ」

　私と竜胆の間から、蘭さんがヌッと顔を出してきた。拗ねたような顔をしている。

「そろそろ俺ともシてほしーな。おら、いつまで挿れてんだ」

「ぁ痛(い)てっ」

　代われ、と弟を軽く膝で蹴る。

　そっか……次は、蘭さんとするんだ。

「○○、竜胆の挿れられたとき痛かった？」

「最初はそうでもなかったけど……奥を突かれたら、ちょっと……」

「そっかぁ、やっぱそうだよなぁ」

「ハジメテだったもんなぁ、当たり前か」と苦笑いする蘭さん。いつの間にかゴムを着けてた彼が私の膝を持ち上げた。

「……挿れるね」

「……うん」

　ゆっくりと、蘭さんが入ってきた。

　……やっぱり、苦しい。今日二回目の挿入だからと言って、慣れるなんてことはなかった。
　彼は私の反応を見ながら本当にゆっくりと時間をかけて挿入している。……蘭さん、すっごく気を遣ってくれてる。
　不意に、ぴたりと動きが止まった。

「……、ハァ。ぜんぶ入った」

「ぜ、ぜんぶ？」

「うん。根元のほうまでちゃーんと入ってる。痛みは？」

「今は、そこまで……」

「そっか」

　彼が顔を近づけてくる。

「ぇ、あ、なに、」

「キス、していい？　唇に」

「えっ？」

「いいだろ。だって今日から○○は俺ので、俺も○○のなんだから」

「……プラス、オレも！　な」

　竜胆がムキになって声を上げると蘭さんが「ハイハイ、わかってるって」と呆れながら笑った。

「えっと、竜胆がいいなら……」

　チラリと竜胆を見る。

「……オレも、○○がいいなら」

「んな拗ねた顔すんなよ。あとでオマエにもキスしてやるから」

「ハ！？　しなくていーし！」

「照れんなって」

「照れてない！！　ノーサンキュー！！」

　蘭さんが笑って私に口付けてくる。本当に、ふれるだけの優しいキス。
　なのに、キスされた唇がじんわりと温かくなってきた気がする。……気持ちいい。

「えへへ。しちゃった」

　嬉しそうに頬を赤らめて笑った。

　……彼の可愛い反応に何だか猛烈に恥ずかしくなってきた私は、顔を手で隠す。

「○○の唇ってこんなにやわらかくて、可愛くて、気持ちいいんだね。知らなかった。もう俺病みつきになっちゃったかも」

　手を退かし、チュッチュッと角度を変えて何度もキスしてくる。

「んぅ、蘭さっ……」

「ッハァ……○○、○○……っ」

　ちゅむちゅむと部屋にリップ音が絶え間なく響く。触れるだけの優しいキスが、どんどんえっちなキスに変わっていってる……気がする。
　彼の舌が口の中で縦横無尽に動き回る。だんだん苦しくなってきて、目の前の胸をとんとん叩いた。

「あ、ごめんね」

「っ、ぷぁ！　はーっ……はーっ……」

「息切れしてんの？　かーわい♡　キスもオナニーも下手だなぁ♡」

　再びチュッ♡と口付けてくる。もう、しつこい！

「やべ、今ので勃ちすぎて痛くなってきた。……急に激しくしたりしないからさ、そろそろ動いていい？」

「……ん、いいよ」

○○、と名前を呼ばれた。

「竜胆も言ってたけど、俺たちを受け入れてくれてありがとう。……竜胆だけじゃなくて、俺のことも」

「……っ、ぁ」

「本当に嬉しい。今まで生きてきて、今日が一番幸せかも……ううん、間違いなく今までの人生で今日が一番幸せ」

「そんな、大げさ……」

「大げさじゃないよ」

　真面目な顔をした蘭さんに強く奥を突き上げられる。

「っ！　痛……、」

「あ、ごめん！」

「う、ううん……だいじょうぶ」

「……竜胆。ぼけっとしてないで○○の胸とか触ってあげてて」

「え、……いいの？」

　近くで私たちの行為をじっと座って見てた竜胆が、きょとん、とした。

「他ンとこの刺激で気ィ紛らわせてやんねーと」

「う、うん」

　側に来た竜胆が、私の乳首を摘むように触ってくる。

「ンぁっ！」

「っ、乳首触ったら締まった。気持ちいい？」

「あっ、ぁあっ」

「りんどー良かったな。気持ちいいってよ」

「フン！　兄貴のチンポ挿れられてるくせにオレに乳首触られただけで感じやがって！　フンッ！」

「何キレてんだコイツｗ」

　竜胆はぷりぷり怒りながらも私の胸から絶対手を離さず愛撫を続けてくる。
　彼に乳首を触られてるおかげ（？）で抽送の痛みはさほど気にならない。……が、身体中いろんなところを揉みくちゃにされてるせいで頭が混乱してきた。もう「あ」って言うことしかできない。

「ゴメン……、そろそろイきたいから、ちょっと激しくするね」

「ぇっ、あっ！？」

　ただの抽送が、とちゅっ、とちゅっ、と奥を突き上げるような動きに変わった。
　蘭さんの大きいから、さっき竜胆に挿れられて突かれたときよりも奥に届いてジンジン痛い。……でも、それだけじゃないかも。なんというか、こう……最初ほど苦しく感じなくなったというか、他にも変な感じがするというか……ああもう、うまく言えない。
　それでもまだ気持ちいいわけじゃないから、体がしんどいことに変わりはないんだけど。

「はーっ……マジ可愛い。好き。大好き。愛してる、○○」

「あっ、あっ、ああっ」

「いつか、きっと俺たちの子産んでね。約束……、ンッ」

「はぁっ、蘭さん、あっ、ぁあっ」

「あ゛……、っぐ……！」

　私の体を力強く抱き締め、首筋に顔を埋めて低く呻いた蘭さん。一瞬遅れて、ビク、ビクッ、と腰を震わせたから射精したのかもしれない。

　……お、おわった？


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