(何が起きたか、分からなかった)
(何度か瞬きして、ようやく竜胆にキスされてるんだって分かった。
彼は、私の肩を引き寄せて唇を重ね、自然に舌まで入れてきた。ぬるりと熱いモノが蛇のように口の中を動き回る。
驚く暇もなく、今度はこっちの舌を吸われた。ヂュゥ、と鳴った音の厭らしさに全身が痺れる。
逃がさないと言わんばかりに、頭に手を回される。そうすると口付けがより深くなって、息すら満足にできなくなってくる。
いつの間にか全身の力が抜け、竜胆に体を支えてもらいながらキスをしていた。…頭がぼーっとする)
おい
…おい、○○。大丈夫?
(はっと我に返ると、竜胆がこっちを心配そうに見ていた)
ワリ、ちょっとやり過ぎた
オレってダメなんだよなぁ。一旦暴走すると中々止まんねえの
兄貴にも言われたし、悪い癖だって自覚はあんだけどさ
(バツが悪そうな顔をし、頭を掻く)
お前がとんでもねえこと言うから、堪らなくなって…ついしちまった。ゴメンな
あとゴメンついでにセックスしない?
(彼のとんでもない発言に思わず「はっ!?」と大きな声が出る)
だってよぉ、お前さっき言ったろ?
セーブしてないとオレにハマって抜け出せなくなりそうって。それ聞いてもう無理
だってそんなの、もうとっくにオレのこと好きじゃん
好きじゃないとそんな発言出てこないし、セーブしようなんて発想すら浮かばねえだろ?普通
なあ、とにかく今オレ興奮してやばいの
自分でも分かるけど…瞳孔開いてるだろ?
(ほら、と自分の目を指差す竜胆。
確かにギラギラというか爛々としていて…ちょっと怖い)
○○としたい。二人でぐちゃぐちゃになって、何も考えられなくなりたい
……ダメ?
……だ、だめ。絶対だめ