ゴメン

(え?)

ネタばらしするとさ。知ってたんだ、オレ。アイツが生きてるって

(えっ…えええ!?)

去年の夏、取り巻きの連中から聞いたことがあってさあ
セミは脚が開いてると生きてて、閉じてると死んでるって

あのセミは脚が開いてただろ?だから見ただけで生きてるって分かった

(ゴメンな?と首を傾げて謝る竜胆。

あ、あざとい…!多分無意識にやってるんだろうけど…)

(…いいよ。許してあげる)

ホント?やったっ

(○○大好き♡と言って抱きついてくる。
すりすりと頬擦りされ、恥ずかしさに顔に熱が溜まる。本当にスキンシップが激しい…)






さ…じゃあ、○○には何してもらおっかなぁ

(え?と彼のほうを見ると、竜胆も「ん?」と言って不思議そうな顔をした)

何だよ、約束してたろ?勝ったほうの言うこと聞くって

(そ、そうだけど…でもアレは不正があって…)

不正?何のこと?

(…!)

(ニヤニヤ笑いながらこっちを見る竜胆)

賭けに勝ったのはオレで、負けたのは○○
その事実は変わんねーじゃん?だから約束には従ってもらうぜ

(意地の悪い笑みを浮かべながら上から顔を覗き込まれた)

とりあえず帰ろ。ここじゃオレのしたいこと何にもできねーもん

…家に着いてから、たっぷりと。な?
あーあ…負けちゃった