双子だなんてな
【診察や検査がすべて終わり、病院を出て私たちは昼食を取りにご飯屋さんへ来ていた。
席につき注文を終えてから蘭ちゃんが、ふう、と息を吐く】
(……うん)
竜胆「オレ、驚きすぎて腰抜かすかと思った」
俺も。夢かと思ったわ
(でも、と微笑む)
夢じゃないんだよな
……嬉しい。家族が一気に二人も増えるんだ
俺と竜胆、どっちの子かまだ分からないけど…そんなのどっちでもいい。種がどっちでも両方が父親なんだからな
俺たちの子どもが双子なんて……本当にありがとう、○○。感謝してもし足りねぇよ
性別がまだ分かんないのがもどかしいよなー
兄貴と○○はどっちがいい?オレはどっちでもいいけど
蘭「俺も。男でも女でも愛せる自信あるし」
(私も。…もしかしたら、男女の双子ちゃんかもしれないしね?)
あ、そうか!
蘭「ま、性別がどっちでもさ。きっと上手くやっていけるよ、俺たちなら」
だな
「お待たせしました〜」
おっ、きたきた
蘭「はい、○○。火傷しないでね」
(うん、ありがとう)
これからは食うもんにも気をつけなきゃなー
生ものとか酒とかダメなんだろ?なんか○○ばっか制限させちまって嫌だな…
蘭「俺たちも親なのにな。妊娠中苦労するのも痛い思いして産むのも○○なんだから、俺らは全力でサポートしねぇと」
せっかく旦那が二人いんだからさ、思う存分こき使ってよ。な?
(ふふ、うん。ありがとう)
蘭「そのうち家事もしんどくなるだろうからハウスキーパーを雇って…(ブツブツ)あと外出も絶対一人の時にはさせたくねえから俺たちが仕事でいない間は付き添いの人間を誰か…(ブツブツ)」
兄貴〜、手止まってるぞ。食いながら考えろよ
(考え事をしてる時は食事中でも手が止まる…蘭ちゃんの癖だねぇ)