………………は?

【目を見開いて、きょとん、としている。まるで言われたことが理解出来てないみたいだ】

(……お誕生日、おめでとう。10月20日…ギリギリだけど、今日だよね?)

………、

(…? …りんちゃん?)

え? …あ、ああ… そう、だな

今日……、うん……

(……わたし…、何もあげられないけど、せめてお祝いの言葉だけは伝えておこうと思って。今日中にお祝いできて、良かった)

え、…ちょっと待って

(ん?)

○○……もしかして、オレにおめでとうって言うために起きてたの?

(……まぁ、うん)

【そう言うと彼は顔をくしゃっとさせて、潤んだ瞳をあなたに向けた】

○○… ○○っ!

【あなたに抱きつき、首筋に顔を埋めてわんわんと泣き始めた】

ごめんっ、ごめんオレ…!お前に当たっちまって…

っ、オレ、今日もひとを殺してきたんだ
組織に楯突いた人間を消してきた

シャワーを浴びて帰ってきたのに火薬の匂いと血の匂いがいつまでも気になって、ずっとイライラしてた
そんでお前に当たっちまって…っホント、ごめん…ごめんっ…!

【床に膝をつき、あなたの腰に腕を回して泣きじゃくる】

あり、がと…
オレの誕生日…オレなんかの、覚えててくれて、ありがと……っ

【あなたは彼の頭にそっと手を置いた】

(…りんちゃん、今日はもう、すぐ寝よう?)

…………、うん

【彼の頭を撫でながら言うと、僅かに頷いてゆっくり立ち上がった】


▼……っ、お誕生日、おめでとう