(蘭ちゃんはフッと笑うと、私の足元に跪いた)
お姫様を守ったり、困っているときに助けるのは騎士の役目だろ?
(……ないと?)
うん。俺は、俺らは○○の王子様だけど○○を守るナイトでもあるんだよ
……でもあるんだけど、なぁ
(蘭ちゃんは悔しそうに顔を歪ませ、ハァ、と大きなため息をついた)
…本当なら、○○が転ぶ前に助けてあげたかった
躓いた時点で気付いて体を支えてあげられたら、こんなことにはならなかったのに。○○が痛い思いをすることなんて…
……だから、俺はナイト失格かも
口では何とでも言えるけど、いざって時に助けてあげられなかったら…口先だけの能無しだ
(蘭ちゃんはそう言って、悲しそうに笑った)
△……蘭ちゃんも、ゴメンね。私のために…ありがとう