(機械を運ぶ船の中で喜び転げた私は、けれど違和感が拭いきれなかった)

(どうして各地に散っていた彼らが集い、わざわざ未来機関の保護を受けたのだろう)
(場合によっては、殺されるなり監禁されるなりがあるかもしれないのに)

(……)


(私は、二つ目の勝手な行動をとった)

(元々この船に乗っていたのは機械設置のサポートのためだったのだけど、そのサポートの合間を縫って、空き部屋に私用のカプセルを設置したのだ)
(また、私のアバターにのみバックアップ機能をつけたが、その理由は不思議と思い出せなかった)

(「サポート要員として島に残る」とうそぶいた私は船を見送り、出迎え、そして)


(──そして、一度目(・・・)の修学旅行が始まる)





★糸の導き