(新世界プログラムのための機械を設置しにいくのと、それを利用する人間を運ぶのは別日だった)
(しかし、まだ完成品とは呼べないはずのそれを利用する人々を運ぶ日付は異様に近く、それをいぶかしんだ私は勝手にそのリストを見た。見てしまった)

(そこに並んでいたのは、皆少々姿形は変わっていたけれど、それでも間違いなく同級生の彼らだった)


(プログラムの作成にばかり気を向けていた私は知らなかったのだけど、コロシアイ学園生活の後に、“超高校級”の生き残りが未来機関に保護を求めてやってきていたのだという)

(話を聞くうち、彼らこそがかの絶望の残党であることが判明した)
(しかし、先に上げた学園生活の生き残りである苗木誠らの主導で、私たち第七支部が作った新世界プログラムに掛けるべく急ピッチで行動しているらしい)


(左右田くんは、洗脳によって絶望していた)
(新世界プログラムは、その絶望を取り除くために作られた。作ったのだ)
(もし、もしも成功したなら、彼を元に戻してあげられるんじゃ──)





★その光、まるで蜘蛛の糸のように細く