(空中からゆったりと降りてきたのは、どこか儚げな印象を持たせる少年だった)
(この街人外多いな)


日向「ちょ、おいナギト! 人前でそういうのは止めろって前に言っただろ!?

あーはいはい、うるさいなぁ。この子も特にビックリしてないから良いでしょ?
っていうか、気がついたならちゃんと言ってあげればいいのに。『キミにヨくないものが憑いてるよ』って。

日向「あ、えーっとだな、こいつは──

初めまして、ボクは“死神”のナギト。
キミの幼馴染である日向クンに憑かせてもらっているけど、特に害はないよ。

日向「……いけしゃあしゃあと……

あぁそれよりも。
キミ、死相が出始めてるよ。心当たりに気付いてるかは知らないけど、早いうちにどれにするか選ばないと取り返しのつかないことになっちゃうかもね。

じゃ、日向クン帰ろっか。ボク疲れちゃった。

日向「はぁ!? 何を勝手に……あ、こら! 持ち上げるな! おい! 飛ぶなって!! 消えるな!! また変な噂立つだろ!?


(久し振りに会った幼馴染に自称“死神”)
(そして唐突に告げられた死相──)

(……急展開過ぎて上手く頭が動かない)
(考えてもわからないし、今日はもう帰ろう)


▽ふわついた死神と