(その声に顔を上げれば、一人の予備学科生徒がいた)

えっと……よかったら手伝うけど。

(その言葉に甘え、半分ほど持ってもらった)
(“予備学科の生徒は本科生に良い印象を持ってない”なんて話をよく聞くけれど、やっぱり全員が全員そうだというワケじゃないんだなぁ)


……あ、俺は日向 創っていうんだ。
そっちは?

(名前と、ハッカーであることを名乗った)
(日本ではまだ「ハッカー」の言葉に良い印象が持たれていないからか、僅かに眉が持ち上がったのが見えて)


●● ○○か、よろしく。
それにしても、ハッカー……そっか、そういう才能もあるのか……(羨ましいな)

(……? 何か言った?)

いや、なにも。




■初めましてのあの日