(バクラの声だ、と振り返った瞬間、手首から闇マリクの手が離れた……と同時に、形容しがたいうめき声をあげた闇マリクの体が路地の向こうまで吹っ飛んでいった)
……人の女連れてどこ行こうってんだ、死に損ないが。今ぶっ殺してやるから焦んじゃねぇぞ……!
(駆け寄ると、バクラはあからさまにイラついた顔で舌打ちをした)
ちっ、何してやがる。
てめぇが考えてることなんて顔見りゃわかる、くだらねぇことでオレ様の気を引こうとするんじゃねぇ!
まぁいい、……今からこいつをぶっ殺してやるからよ。話は後だ……
(それは主人格のマリクに申し訳ない……と訴えると、バクラはフンと鼻を鳴らした)
主人格も闇人格も知ったこっちゃねぇよ。
お前のことを狙ってるってんなら、それだけでオレ様にとってはぶち殺す理由になるんだぜ?
……帰るぞ。そいつは放っとけ。
つまんねぇことしやがって……帰ったらどうなるか分かってんだろうなァ……?
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